2019/08/07 18:19

私は、スターになりたい。

 

そんな夢を抱いていたことに気が付いたのは、つい最近のことです。

私が、「今までやってきたこと」や「これからしていきたいと考えること」を改めて見つめ直せば、そんな結論を出すことは決して難しいことではなかったはずです。

 

しかし、私はそんな夢に気が付くこともなく、こんなところまできてしまいました。

否、無意識のうちに気が付かない振りをしてしまっていただけなのかもしれません。

どちらにせよもう手遅れかもしれません。目を背けていた自分自身の話を聞き、改めて自分自身を見つめ直し、自分自身の将来を模索する。そんな誰しもが思春期の内に通り過ぎてしまいそうな道に対して私はいつまでも一定の距離を置き、いつのまにか何周も出遅れてしまいました。

 

もう「すべて諦めてしまえ」と天から言われているような、自分が抱いていた夢に気が付いてしまった私の敗北であったような、そんな気さえしています。

 

そんな私が、グラフィックデザインを始めたのは、つい数か月前の話です。

初めて作った作品は、こちらになります。



 

私が、グラフィックデザインをやってみようと思った背景には、自分が今まで好きで行ってきた創作の活動が余すところなく活かせそうだと感じたことがあります。

小学生の頃は、絵画教室に通って油絵を習っていました。

中学生の頃は、小説を読み漁り、独学で執筆もしていました。

高校生の頃は、音楽活動を行い、CDを自主制作・販売し、地元のラジオ番組に出演しました。

大学生の頃は、映像制作を行い、自主映画やPR映像を制作しました。

 

ただ、自己表現として誰かにメッセージを届けたいという一心で、行ってきたすべてですが、自分自身のスキルとしては、どれも中途半端なもので収入という形で社会から認められたことなど一度もありませんでした。

 

しかし、私はこんなことをやっていないと生きていけない。

私の創作活動に対して一番批判的なのは、一番身近な両親だったので、いつも世間に対して後ろめたさや「何やっているんだろう」、「こんなことやっていていいのかな」という気持ちでやっていました。それでも私は、形やジャンルを変えながらもやり続けてきました。お金にならない焦りや不安は、常にありました。誰にも何一つ届いていないような寂しさを感じたことも多々あります。私に「焦り過ぎだよ」と言ってくれた方もいましたが、そんな言葉も耳に入らないくらい模索し続けました。

そして今、私は未だに結果が出せていません。

 

ただ、グラフィックデザインを通して、私は今まで見えなかったものが見えようとしている気がしています。

私は、もしかすると今までの創作の中で一番楽しい。自分で撮影したフィルム写真をいじり倒して、原型を留めないくらいに破壊して、メッセージをのせる。そんな創作過程が楽しい。何よりも自分が作り上げた作品を見ているとき、この上ない幸福を感じています。

 

もはや「スターになること」は私の夢ではないのかもしれません。

私の夢は、

 

私が作った作品をアナタが見て、感じ考えたことが人生に反映されていくことで、

 

それは、私が私自身として社会に生かされていると感じる瞬間です。


Jinkingtosh (from PainKilleRhythm)